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afterimage 7th『ニトロ』 [ダンス/プレビュー]

以前、静岡で近藤良平さんの作品を拝見したときのこと。アフタートークで良平さんがおっしゃっていたことが印象に残っています。正確には思い出せないのですが「意味や正解を探るだけでなく、ダンスそのもので楽しいと思える作品を踊りたい」という内容だったと思います。その言葉通り、この日の良平さんの作品はズッシリとした紙おむつを釣竿でぶら下げたり、子供用の三輪車で登場したりと会場を爆笑の渦に巻き込むような要素が織り込まれていました。これ、結構大切なことだと思うんですね。劇場で上演されるダンス作品、コンテンポラリーダンスと呼ばれるものは特に、その作品によって深く考えさせられるものも多い。それは必要なことですが、きっと良平さんはそこだけに焦点が当たることにNOとおっしゃっているように感じられました。そう、ダンスの姿は多用であっていいし、楽しんでいいはず。


例によって前置きが長すぎる症候群ですが(苦笑)、昨日から7度目となる公演がはじまった名古屋のafterimageも、良平さんの言葉が示そうとしたことを体現しているように思います。

彼らの持ち味はスピード感とキレッキレのパロディ。彼らの舞台には右から左から舞台を横切るダンサーによって風が生まれ、その風に心のモヤモヤが一掃されるような爽快感を伴います。これ、一度体験すると結構やみつきです。次にパロディ力がピカイチ。パロディって対象の真実を深く捉えていないと表面の模倣や単純なギャグに終わっておもしろくないのですが、彼らのパロディは絶品。ちゃんとダンス要素に昇華してくれてると思います。

あと、今回の公演に期待しているのは彼らのダンス歴というか、歩みから来るメンタリティ。振り付けを担う服部哲郎の海外遠征や、演出のトリエユウスケの演劇ユニット立ち上げ、メンバーの入れ替わりなどを経て、カンパニーとしてどう進んでいくべきかを迷いながらも突破しようとする部分(こういう状態のときって、作品がググっと良くなることも多いですからね)。ん?ちょっとサディスティック?!

元東京バレエ団プリンシパルの大嶋正樹や、演劇俳優たちがゲスト参加している点も興味深いですね。

今日と明日、梅雨の合間にスカッとダンス晴れを楽しみに行きませんか?私は今日の14:00の回にお邪魔する予定です。ぜひ、ごいっしょしましょう☆

■日時
2015年6月26日(金)20:00~ (終了)
6月27日(土)☆14:00~、19:00~/6月28日(日)14:00~、★17:00~
*開場は開演の30分前より
*☆は ヤサぐれ 舞踊評論家、乗越たかお氏をお迎えしてのアフタートーク!
★はFJJS特別公演
*FJJSとは?
【フリー・ジャンピング・ジャムセッション】
千秋楽を終えた舞台をそのままクラブ空間のような音楽とともに踊れる自由な空間に。
公演出演者はもちろんのこと、ゲストアーティストも多数参戦!
踊るもよし、歌うもよし、奏でるもよし、そして観るもよし。あなた次第の新感覚公演。
さぁ、劇場で一緒に遊ぼう。

■場所
愛知芸術文化センターB1F 愛知県芸術劇場 小ホール
地下鉄東山線/名城線「栄駅」名鉄瀬戸線「栄町駅」より徒歩3分 (オアシス21直結)

詳細はafteraimage HPでご確認下さい。
http://helloafterimage.com/flier.html

*少し古いですが、過去に書いたレビューは下記をご覧下さい。
http://atl-since07.blog.so-net.ne.jp/2009-07-17

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テロ・サーリネン・カンパニー 『MORPHED-モーフト』 [ダンス/プレビュー]

10年ほど前の6月、初めての海外ひとり旅を経験したのが北欧(デンマークとスウェーデン)でした。せっかく海外に行くのだから舞台もみなくちゃ!と張り切って探したのですが、なかなか見つかりません。現地に住んでいる方からの情報でわかったのは「陽射しあふれる貴重な夏は、外で過ごすことが優先!劇場は冬がハイシーズン。」ということでした。今は事情が違うかも知れませんが、地球を感じた経験です。

今日から彩の国さいたま芸術劇場でスタートするテロ・サーリネン・カンパニーは、そんな北欧はフィンランドを拠点に活動するカンパニー。振付家のサーリネンは、フィンランド国立バレエ団でダンサーとして活躍した後、意欲的な作品を数多く発表して、世界のコンテンポラリー界で高く評価されていますね。今回の初来日公演で上演されるのは現代フィンランドを代表するアーティスト、作曲家・指揮者であるエサ=ペッカ・サロネンの3つの楽曲に振り付けた『MORPHED』。私は初サーリネンですが、プレスリリースで紹介されている“力強く変化に富んだサーリネンならではの動き”や舞台の三方を取り囲むように垂れ下がる無数の紐とダンスのコラボレーションが気になります。MORPHED(=変形された)というタイトルからあれこれ想像するのも楽しいです。

今回は見送ろうかと思いましたが、友人に追い打ちをかけられるように誘ってもらったので(笑)行くことに。今この記事は新幹線の中で書いてます。思いきり味わってきたいと思います☆会場でみかけたら、ぜひ声かけて下さいね?。


日時:2015年6月20日(土)~21日(日) 各回 開演15:00
※20日(土)21日(日)各回終演後に振付家テロ・サーリネンによるアフタートークが決定!!
※当日券は、各公演開演の1時間前より大ホール入口当日券売場にて販売いたします。

場所:彩の国さいたま芸術劇場 大ホール

ホームページ: http://www.saf.or.jp/stages/detail/2333
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青年団第 74 回公演/青年団国際演劇交流プロジェクト 2015 [演劇/プレビュー]

平田オリザさんのワークショップを初めて見学させて頂いたのは、もう8年も前になりますが、あのときのワクワクした感覚は鮮度を保ったまま。演劇にふれたことのない人がオリザさんの言葉でどんどん変わっていった姿は本当に印象的でした。

今回ご紹介するのは、オリザさんの唯一の自伝的戯曲『冒険王』と、時代を移して描く新作『新・冒険王』の二本立て公演。それぞれ1980 年と 2002 年のイスタンブールの安宿が舞台になっているというもの。2作品に直接的なつながりはありませんが、1つの定点を通して世界情勢と日本人、時代というものが浮き彫りになるエッジの効いた構成。世界遺産の登録やオリンピックの開催決定などで日本の良さが世界的にも注目される昨今ですが、ここで浮かび上がってくる日本人の姿は私たちにどのように見えるのでしょうか。新作の『新・冒険王』韓国のソン・ジウンさんとの共同脚本・共同演出では、日韓の姿もまた重ねられるようです。2本の作品を続けてみたときに2作品の印象がどう交錯し、何が残るのか・・・鑑賞者自身の中に起こるであろうシンクロニシティも興味深いですね。

会場は城崎国際アートセンターと、吉祥寺シアター。私は開館以来、ずっと気になっていた城崎国際アートセンターで拝見することにしました。日常の喧騒から離れて、演劇ツーリズム。願わくば、『冒険王』の登場人物たちのようにどこかで足止め・・・なんてことになりませんように(笑)。


■2015 年 6 月 5 日(金)~ 7 日(日)・・・城崎国際アートセンター
■2015 年 6 月 12 日(金)~29 日(月) ・・吉祥寺シアター

*城崎国際アートセンター:http://kiac.jp/jp/events/1470
*青年団:http://www.seinendan.org/play/2015/03/4357

*取材させて頂いたWS:http://atl-since07.blog.so-net.ne.jp/2007-08-12


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Nibroll『リアルリアリティ』 [ダンス/プレビュー]

人は、乾いた砂が水を吸いこむかのように、何かを渇望しているときがあります。今の私は、まさにこの状態にいるみたいです(笑)。ズバリ、求めているのはダンスを観ること。しかも、それはとことん身体というものを感じることの出来る作品です。なぜでしょうか。

現代社会で暮らす私たちは、遠く離れていても、深夜であろうとも、ヴァーチャル空間で誰かと会話を続けることが出来ます。夜と言わず昼と言わず、あらゆる場所で議論は続き、さまざまな事象がうねりながら、のた打っているかのようです。でも、ときにヴァーチャルな議論は発言者の思いとは違うところで発火し、言葉の暴走がはじまります。それは身体を突き抜け、心の芯まで切りつけるような痛みを伴います。顔をあわせていれば、そこまで傷つけあうこともないはずなのに・・・。

これまでのNibrollの作品には、身体と身体がぶつかり合いながら1つになろうともがくような、熾烈な体感を覚えました。今回の作品のテーマは「リアリティが希薄になった現代を生きる私たちが実感出来る身体を探る」というもの。2014年に和歌山、名古屋、東京で各地のダンサーやミュージシャンらと丁寧なコミュニケーションと創作をくり返す中で作品作りを行ったことがベースになっているようです(より多様な身体の価値観が作品の中に融合し、これまでとは少し異なるテイストになりそう)。

ヴァーチャルな世界で仕事する日々。身体性の希薄さと痛みを覚えつつ、私はNibrollの作品が無性に観たいと感じています。それは失われたリアルな感覚を目覚めさせたいからなのかも、知れませんね。・・・あれ、私ってかなり痛い子になってますか(笑)?!いやいや、時代の要請によって生まれてくるこの作品に引き寄せられているだけなのですよ、きっとね。


■日時:2015年6月5日(金)19:30開演/6月6日(土)14:00開演/6月7日(日)14:00開演

■会場:愛知県芸術劇場 小ホール/〒461-8525 愛知県 名古屋市東区東桜1-13-2

■チケット:一般3200円/学生2800円/当日3500円

詳細は http://precog-jp.net/ja/events/nibroll-realreality-aichi/

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