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ダンス雑記②-2/アキレスと亀  [雑記]

日常を変える小さな事件・・・それに伴い、さまざまな変化が訪れます。その変化の受け止め方によって、起きた事件そのものの意味さえ変わりそうです。


②療養中のメンタリティと生活

怪我をしてからの気持ちの変化と、生活面で経験したことなどをまとめようと思います。怪我をされている方にとって、少しでもお役に立てば幸いです。また、怪我をしている人を見かけた方にとっても参考になれば。


・困ったこと/お金のこと

私はイベントに参加して怪我をしたのですが、残念ながらイベント保険への加入がされていませんでした。そうなると、怪我にともなう治療費(手術費、入院費、診療費、薬代、各書類作成費用、病院までの交通費など)、会社を休んでいる間の休業補償金などが出ません。また、うっかりしていたのですが任意の傷害保険に加入しているつもりで手続きしてなかった(苦笑)。このため、まず困ったのは収入が止まり、支出が増えたことでした。社会人として親元を離れるなどして自立している人にとっては、ここは共通の困りごとだと思います。

ただ、会社は休業していますが解雇にはなりませんでした。これは本当に、不幸中の幸いだったと思います。2ケ月強の休業を余儀なくする場合、解雇宣告をする雇用主は少なくないと思います。ここは、怪我をして初めて「怖い。」と痛感したところです。なかなか日ごろから備えることは難しいと思うのですが、やはり身体表現などで通常よりも激しく身体を扱う方は保険に加入しておくなどの自衛は大切かも知れません。保険に加入していれば、保障内容によってサポートはさまざまですが、治療費・手術費・入院費用などの他にも休業期間中の保証がなされます。ここが保障されれば、生活面での経済的な圧迫は限りなく減らすことが出来そうです。

会社員の場合だと思うのですが、治療費の他に必要になった大きな出費としては、給料天引きにしている保険の賭け金(・・・傷害保険じゃない;)や年金掛け金、休業届けが間に合わずに支払われた給与の返金、給与天引きになる地方税など。これは予想外の出費でした。うーん。。。

・困ったこと/日常動作

左足にはギブスが巻かれていたり、それが取れても加重制限があるため自由に動くことが出来ません。室内では松葉づえを使うことはかえって危険な気もしました(日本の住宅事情を考えると・・・)。自然と膝をついて移動することが多くなると思うのですが、サポーターをしないとかなり痛みます。私は膝の周りの皮膚がかなり硬くなりました(笑)。何かにつかまって立ったり座ったりするようになりますので、部屋の中が散らかっていると危険。特につかまる部分に何かが置いてあって角が見えない場合などは、角があるつもりで空振りしてズッコケるなんて、とんでもない危機です。怪我をしての初期は、とにかく部屋の中を片付けました(笑)。おかげで、ずいぶんスッキリしたんですけどね。

お風呂は、ギブス中は患部をカバーするようなものを購入し、浴室の床にはウレタンのマットレスを敷きました。滑るので要注意。

食事は、ご高齢者も顔負けの「グルコサミン&コンドロイチン」攻撃です(笑)。腱が少しでも早く強くなってくれるようにとサプリメントを毎日摂取。あとはどうしても下肢がむくんでしまうので、むくみに効果があるらしい明日葉の粉末茶を毎晩、就寝前にゴクリ・・・ぐはあ、まずい。
ま、当然ながら運動量が減っているので暴飲暴食は控えめに。。

外出は、初めの2週ほどはまったく出来ず。抜糸してからは、ときどき自動車で出かけました(オートマ車でないと無理)が、あまりよろしくはないですよね(苦笑)。万が一のときに動けませんからね。
ただ、今回は車があって本当に助かりました。いつも何気なく利用していた電車に乗れないんです。気づいたときには愕然としました。松葉杖を使っていると、両手も使えませんから買い物も無理。カバンは幼稚園の子どもみたいにたすき掛け。人目もひくので、初めはすごく苦痛でしたよ。

それから、美容院や歯医者などもなかなか行けない。立ったり座ったりが頻繁だったり、狭い場所だと行こうと思う気持ちの前に、申し訳なさなどの方が強くなってしまうんです。先週末に髪を切りましたが、かなりガマンしてました(笑)。普段はショートヘアなので、中途半端な長さが気持ち悪くて。いつもは出来ることが出来なくなるストレス、期間限定とはいえ本人にとっては大きいかも知れません。

・困ったこと/メンタリティ

上述もしたのですが、動けないことからくるストレスや、会社を長期で休んでいることへの申し訳なさと不安(よく夢にみました)、時間があるのに何も手につかない(ヤル気が出ない)ことへの焦燥感と自分への怒り、患部を庇うことによって生じる身体不調とストレスなど、いろんな種類のマイナスの種が出てきました。気分を変えようと仕事を引き受けたりもしたのですが、結局手につかずお詫びする結果になったこともありました。人によるとは思うのですが、もうこうなったら諦めてスッパリさぼるのも手かも知れません。なかなか気分的には休めないものですけどね。

ずっと部屋にいると、普段はあまり見なかったTVを見る時間が自然と多くなっていきます。震災が起こったあとは気になって、ずっとニュース映像を見ていました。でも、あまり見続けるのは良くないと感じて、テレビを消すように心掛けました。うまく言えないのですが、やっぱりTVの見過ぎはあまりよくないと思います。出来れば部屋に友達や家族に来てもらって、何気ないおしゃべりに付き合ってもらった方がいいですよね。

生活リズムが変わると、暗い気分が多少なりとも襲ってくると思うのですが、あまり深刻になり過ぎないことだと思います。「ああ、なんか落ち込んでるなあ。」と受け流してしまった方が心身ともにプラス。ストレス発散のためにお酒を飲み過ぎると、つまづいたりするので危険(笑)。これもほどほどに。


・うれしかったこと

外出するようになって、いろいろなことを経験しましたが、その中で嬉しかったのは知らない人から受けた親切の数々でした。コンビニの入り口で、照れくさそうにしながらもドアを開けてくれた若い男の人。杖に気づいて入口近くの席に案内してくれたラーメン屋の店員さん、コンサートホールでは、やさしく声をかけながらドアを開けて席まで案内してくれた上品そうなおばさま・・・捨てたもんじゃないと思いました。逆に、自分しか見えていない人や照れくささの中から踏み出せなかった人もいました。あわてた様子でATMから飛び出してきて、私に気づきもしなかった中年の女性、支払いをしようとレジに並んだものの、たすき掛けのカバンからなかなかオサイフが出せずにいる私を、無言のままじっと見つめているコンビニの若い男の子・・・世の中が、どうすれば気持ちよく過ごせる場になるのかのヒント、いろいろもらった気がします。

・試したこと

怪我の直後は、楽しみにしていた舞台公演をいくつか諦めたのですが、ギズスを外した翌日から劇場にも出かけてみました。電車は使えないので、駐車場の有無を調べました。劇場によっては障害者用の駐車場を確保しているところもあって、事前に電話で相談すると使わせてもらえました。スタッフが立ちあって丁寧に対応してくれた館もありました。また、席についても事前に電話などをして松葉つえの邪魔にならない席に振り替えてほしいとお願いすれば、周囲に気を使わず安全に鑑賞出来る席を用意してもらえます。名フィルさんの場合は、本来の券種よりもグレードが高くなってしまうのにも関わらず、きちんと対応して下さいましたよ。ただ、あまりにも混雑している美術館などは止めた方がいいと友人たちにアドバイスをもらいました。ただ、こういう状況は常に車椅子を利用されている方などにとっては良くないことだと感じました。こういう方のための鑑賞日を設定するなどの配慮があるといいなと思います。

3月の終わりに、京都造形大で3日間の講義を受けたのですが、こちらも担当の方に事前にご相談をして学内の地下駐車場を利用させて頂きました。ホテルにも予約時に怪我の状況を伝えて、バリアフリーの部屋を用意してもらったり、駐車場まで荷物を取りに来てもらうなどの対応をしていただき快適に過ごすことが出来ました。ただ、バイキングスタイルの食事は利用出来ませんでしたけどね(笑)。

・工夫したこと

劇場に通う内に、その他の場面での智恵も発揮するようになりました(笑)。例えば、ランチなどを外でいただく場合、福祉施設の近隣や病院の前などのカフェやレストランだと利用しやすい。スペースも広めに設定しているお店が多い気がしますし、店員さんも心得たもので負担なくエスコートしてくれます。ドリンクバーメニューも、好みを聞いてもってきてくれましたし、ありがたかったですね。

普段だと行き当たりばったりで、準備不足や忘れ物が多かったのですが、怪我をしていることを考えて慎重に行動することが出来るようになりました(笑)。それから、時間がないことを言いわけにやるべきことを後回しにするクセに気づけました。「時間ないから後にし・・・」と思いかけて「いや、時間めちゃくちゃあるやんか!」と思いなおすと、その場でやらないわけにはいかない。こうして気づいたら、出来る限りその場でやるというように行動したら、ずいぶん部屋の中が片付いたり、1日に出来ることが増えた気がします。まあ、これも限度があって、あまり義務で自分を縛るとウンザリしちゃうので要注意。

会社勤めをしていると、平日の日中にしなくてはならないこと(例えば銀行手続き・問い合わせの電話・住宅に関する工事など)に対応出来ないことが多いのですが、この期間に済ませました。なぜか不思議なくらいに私が怪我をしてから部屋の中のものも壊れました。泣きっ面に蜂ではありませんが、電話兼FAX、テレビ、給湯システムなどなど、思わず「なんでやねんっ!」と突っ込みを入れたくなる状況でしたが、考えようによっては会社を休まず(・・・というか、休業中:笑)とも対応出来たわけですし、良かったのかも知れない。根気のいる作業を少しずつ進めたりも出来たし、今後の生活を立て直すには良い機会だったかも知れません。

・身体は正直?

実は、ここ数年は自分自身にとってかつて経験したことがないような慌ただしい日々が続いていました。モチベーションも高かったので、ヤル気もたっぷり。疲れても無理しても、とにかくあともう少し走り続けようと考えていました。でも、その半面で「このままでいいのかな?」という想いもありました。日常がおざなりになって、人間らしくない生活を続けて、それで自分は、私の周囲の人は幸せなのだろうかと自問していたんです。怪我をする2,3日前にも「今、ためてる資料、どのくらい会社を休んだらきちんと整理出来るんだろう・・・1週間じゃ全然足りないだろうなあ。。」なんて思っていたばかりでした。会社の仕事も、初めてのメイン担当プロジェクトが大詰めで、かなり切羽詰まっていました。上司にも「人に助けてもらう前に、自分で出来る限り残業して対応して欲しい。」と言われていましたし・・。あのまま走り続けていたら、怪我ではなく病が私を止めていたような気もします。仕事場には大変な迷惑をかけましたし、復帰したらとにかく必死で取り戻すしかないのですが、もしかしたら命拾いだったのかも知れません。私の左足が、身をもって私を止めてくれたように思います。自分が切れることで、私の命を繋いでくれたのかも知れない。大げさですけどね(笑)。

・人生における67日間

この怪我で結果的に休止していたのは「67日間」。この日数は、今の私にはとても長いもののような気がします。でも、この後まだ生きていけるならば、この67日間は決して長すぎる時間にはならないでしょう。もしかしたら、「あの時間があったからこそ。」といえる奇跡が起きているかも知れない(お気楽:笑)。運動出来るまでに、あと4ケ月はかかるはずですが、また勝手気ままにバカ踊りが出来ることを夢見つつ、与えられた日々を大切にしていきたいと思います。

宇宙戦艦ヤマトっぽく言えば、  かめだ復活の日まで、あと7日間・・・ ってとこでしょうか(笑)。





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コメント 2

ちこ

亀ちゃん、祝!復活!!
きっと前よりも強いアキレス腱になってることでしょう。
ただ、筋力というより「繋がり方」に脚が戸惑うかもしれません、どうぞゆっくり蘇って下さい。ダテ松葉杖もしばらく役立ちますよ。怪我人カモフラージュの役目で。
by ちこ (2011-04-21 00:38) 

ATL

ちこさん、メッセージありがとうございます!
確かに筋力よりも、繋がり方ですねぇ。
くっつけた部分がギクシャクして突っ張ってます。
地道なリハビリしかないような。。

でも、歩けるってうれしいことですね☆

連休の帰省には、カモフラージュ杖生活したいと思います。
歩けるといいつつ、まだまだ不慣れで疲れやすいです。
by ATL (2011-04-21 13:48) 

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